2334 6臓器同時移植・神の手/加藤友朗先生と会う
NY時間2014年12月17日水曜日、当方の都合で予定より30分遅れの午後8時、マンハッタン51AVEのステーキハウスにて、日本人で唯一、赤ちゃんの6臓器同時移植を行う、前マイアミ大学ジャクソン記念病院外科医、現コロンビア大学移植外科教授の加藤友朗先生とお会いしました。私が、海外臓器移植のコーディネーターの世界に足を踏み入れ12年。ようやく正門に辿りついた感じです。
「他人の死」が「他人の生」に繋がる矛盾の輪廻転生。正か邪かはわかりませんが真であることは事実。その選択はドナーと当事者であるレシピエントのみの判断であり、我々コーディネーターは、単なる情報の提供者であり、そして医師は実行者。
天命とは天命であり、移植をして延命できた人。逆に移植をしたがために命を縮めた人。医学の粋を結集したとて、そここら先は神のみぞ知る。
12年前、中国で初めてお会いした移植医の劉先生が言った。
「医学は日進月歩。しかし、最終的に、人類は細菌との闘い。臓器移植そのものが成功しても感染症にかかったら命の補償はない」
臓器移植の成否は、拒絶反応よりもむしろ、術後の感染症に対するケアが最重要である。多くのことを学んできました。
マスコミ的にはブローカー扱いの範疇ですが、これまでNHK、産経新聞、東京新聞、日刊ゲンダイには、私がマスコミ出身ということもあり、肯定的な立場から取材を受け、そのおかげもあり、多くの医師を中心とした医療関係者の方々の厚い協力を得て、難病患者の皆様に、出来る範囲でのより正確な医療情報の提供と、渡航移植の小さなお手伝いをさせていただきました。
今回は、加藤友朗先生と3時間に渡り、食事をしながら、先生の体験談や移植にたいする私見を、想定以上に踏み込んだ話を初対面にもかかわらず、聞かせていただきました。
今後も、我々の活動を見ていただき、より良い信頼関係を築き、難病患者さんの治療の選択肢を増やす正確な情報を発信したいと思います。
FBに投稿したところ、なんと、あのロシナンテスの川原尚行先生から
「安藤さん、大リーグで田中のマー君が投げて勝利しても、そこに結びつくいろんな人の協力がないと勝利に結びつきません」云々という長目のメッセージを間髪入れずに頂戴いたしました。嬉しいかぎりです。
来年からは、これまでの「米国財団法人 国際医療交流財団」は「内閣府認定 NPO法人 難病患者支援の会」に移行し、よりグローバルな活動を行う予定です。
最後に私事ですが、足の腫れはかなり引いたものの、土曜日に、再び、現地でMRI検査を受け、その結果、帰国予定の23日の便に搭乗できるか否か、医師が判断します。現在のところ「厳しいだろう・・・」という見解。
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- 作者:加藤 友朗
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PS・・・初めての方とお会いするときは、特に強く「一期一会」を心に置きます。(本来は二度目も三度目も毎日会う家族や友や仕事仲間や商店街のおばさんに対しても、そうあるべきなのですが、なかなかそうはなれません)
初対面の人と会う時は、会話の組み立てをイメージします。
これは野球記者時代に、江夏豊さん、尾花高夫さん、牛島和彦さん、桑田真澄さんから直接聞いた話ですが、登板前夜は明日の対戦相手、27アウトまで、初球の入り方から決め球まで、第一打席から第三打席まで、必ず全27打席のシュミレーションをするそうです。それを参考に、会話の流れを自分なりに組み立て、メモり、限られた時間を凝縮させるように心がけています。
そしてできるかぎり、相手の情報を事前にリサーチします。そうすれば重複する情報を聞き出す時間の無駄にはなりません。
もうひとつ。それは縁起をかつぎます。
身に着けるものを9人、あるいは15人のプレーヤーに見立てます。
野球が好きだから9人、ラグビーマニアだから15人です。
チーム構成を経験豊富なベテランで固めるか、フレッシュな勢いで固めるか、バランスを考えます。
昨日のミーティングは、新しくないけど、はじめて袖を通すジャケット(これはオールドルーキーですね)、新品のワイシャツとネクタイ。新調したメガネ(はじめての遠近両用・・・これはギャンブル)。新品の医療用ガンダムブーツ。新品のビジネスバッグ。そして直前に壊れたベルトを捨て、マンハッタンの怪しいインドの土産店で買った10ドルの自称皮ベルト。都合、七人の新侍を率いてのミーティングでした。
これだけ事が順調に運ぶ日は、仏滅か大安しかないと直感的に感じました。大きな根拠はありません。自分の中で、もし17日が仏滅なら、この日のことは砂上の楼閣。しかし、大安吉日なら現実可能な明るい展望。自分の中で、そんな気持ちを秘め、寄宿後、いの一番で手帳を開けたら「大安」の文字。たまたま加藤先生の都合に合わせたに過ぎない17日でしたが、宇宙が用意してくれていたと感じました。
今のところ、師事する中国五行易の佐藤六龍先生88歳の教えの通り。
凄いなと・・・ただただそう感じました。