少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

6249 闇の子供たち

 6/16/20

シネマチャレンジ勝手に20日目です。

当方コレクター故、ビデオ300〜400本、DVDはドラマを含めれば500枚以上保有です。
シンドラーのリスト』『ディアハンター』『プライベートライアン』『バンド オブ ブラザーズ』『ミッドナイトエクスプレス』『グリーンマイル』『トゥルーマンショー』『ブルースブラザーズ』『レナードの朝』『おくりびと』『0・5ミリ』『スワロウテイル』『エレファントマン』『チルソクの夏』『セルピコ』『キリング フィールド』『冬の小鳥』『血と骨』『善き人のためのソナタ』に続く第20作目は『闇の子供たち』です。

社会派映画ですが、タイトルがイマイチというか、欲求不満というか、もったいないという思いです。
闇の子供たち』皆さんはタイトルだけでどう想像されたでしょうか?私は「罪を犯した子供たち」を連想しました。映画の内容は『臓器売買と売春のために誘拐された子供たち』です。なんならそのまま、それをタイトルにしてもよかったのではないかと思います。

タイトルと同じ原作は2002年に解放出版社から出版された梁石日の小説。「血と骨」の作者です。

物語はタイ北部の貧しい山岳地帯の村で8歳のヤイルーンは8実の親に売られ、バンコクの歓楽街で、日本人や欧米人などを相手に、児童売春を強いられる。娘を売った金で親は冷蔵庫とテレビを手に入れる。その1年後、エイズを発症したヤイルーンは商品としての価値をなくし食事も与えられず、ゴミ袋に入れられ、処理場に捨てられた。そして、ヤイルーンが売られたその2年後、今度は8歳になった妹のセンラーが売春宿に売られていった。

舞台はタイだが、中国を含みいわゆる第三国のリアルな問題。作品の売買も許せないが、今、この瞬間にも「身代金目当て」ならぬ「臓器目当て」の誘拐が横行している。女の子は売春宿へ男の子は臓器売買へ。これが闇の世界の通例である。本作品はノンフィクションを売りにしており、タイの世論や、作品内で誘拐臓器を日本人少年が金銭(臓器売買)で移植する場面があり、日本移植学会などから事実に反する旨の指摘があったが、これは公表される事案ではないので、彼らが本当に知らなかったのか、あるいは意図的に隠したのかはわからないが、その様な事実があったとして、それを頭ごなしに否定する根拠は実に乏しい。

私は職業として、この様な現場に近い立場にいたので、実に複雑な心境で、作品を観ました。倫理としては完全に許されない行為であり、また、いくら平和な日本とて、北朝鮮拉致事件が公然として起こり、解決しないまま、ただ人質や家族、関係者の死を以て幕引きという最悪な構図が描かれており、されど何もできない我々は、作品の前の一観客でしかなく、横田さん他の家族とはまるで同じ気持ちになれない、ジレンマを強く感じるしかない、というタイトル同様、実に欲求不満が募るだけで、疲労する作品です。それでも観ていただきたい。

DVDのみ所有。辛すぎて何回も観れません。

#三日間シネマチャレンジ #映画大好き

少数派日記21

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