少数派日記

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“安藤総理の少数派日記”

1796 臓器移植考24

手元に詳しいデータはないが、私の記憶によれば、腎臓移植希望患者さんの、実に9割以上は、生きた人間からの生体腎移植ではなく、死体腎移植を希望している。
生きた腎臓・・・すなわち、それは、身内の誰かの臓器をいただくことであり、当然、その方に精神的、肉体的負担をかけることになる。今回の事故は、その最も最悪なケースとなってしまった。事故の原因はわからないが、そもそも外科手術というものは麻酔の段階で死亡事故が起こる危険性があることを、承知しておかねばならない。
日本での死体腎による移植手術は年間200例にも満たない。しかも事故腎や病気腎も含まれており、生着率も高くない。中国では年間5000例超の死体腎移植手術が行われている。


日本での移植手術は保険でカバーできるから、費用はほとんどかからない。しかし中国では1000万円ほど。ちなみにアメリカでは5000〜6000万円かかる。すべての人に出来るというわけではないが、中国への渡航移植が法的に認められれば、今回のような不幸な事故は、激減することは間違いない。しかもドナーの年齢が65歳。臓器にも寿命や年齢がある。日本の医者は、そのようなドナー年齢をどこまで軽視しているのだろうか、問うてみたい。
65歳のドナーの身体を傷つければ、若い人と違い、抵抗力にも問題が生じるだろう。移植手術が成功したからといって、そのために母親が亡くなってしまったのでは、レシピエントとなった息子さんの後悔の念は一生消えることはなかろう・・・。


ーーーーーーーーネット記事転載ーーーーーーーー


生体腎移植、腎臓提供者の女性が手術中に死亡

読売新聞 4月18日(木)11時38分配信


 沖縄県浦添市の医療法人・八重瀬(やえせ)会が運営している同仁病院で、13日に行われた生体腎移植の腎臓提供者の女性(65)が、手術中に死亡していたことが、関係者への取材でわかった。

 日本移植学会によると、生体腎移植はこれまでに約2万件行われているが、腎臓提供者が死亡したのは初めて。

 関係者によると、女性は13日、息子(43)に腎臓を提供するため、腹部に小さな穴を開けて、腎臓を取り出す腹腔鏡(ふくくうきょう)手術を受けた。しかし、手術中に腎臓とは別の部位から出血し、死亡。医師が立ち会っていた家族に状況を説明したところ、移植手術の継続を希望したため、手術は最後まで行われ、息子への移植は成功した。その後、息子の容体は良好だという。

 同病院によると、これまでに生体腎移植手術は27例あり、事故はなかった。病院は14日に県警に事故を届け出て、院内でも死亡原因などについて内部調査を始めた。日本移植学会にも事実関係を報告した。
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最終更新:4月18日(木)11時58分


ーーーーーーーー以上ーーーーーーーーーー


医学部新設問題もそうだが、日本医師会の妖怪たちは「既得権益」の塊だ。