2048 終らない いじめ
なんたることだろうか・・・。
朝から切ないニュース。しかし、ひとりでも多くの人が、何らかの媒体を通じて、事実を知り、それぞれが悲しみ、また深く考え、そしてどのようにしたら、撲滅に近づけるのか、解決への道を模索しなければならない。それが社会の役目だと思う。
いじめとはそもそも何だろう? 恐らくは「いたずら」の延長であったと総理は推測する。 子供同士の「余興」の延長だとしても「限度」をわきまえれない。 それが「いじめ」であり、いじめる側とられる側の「温度差」が最悪の結果となる。
もちろん、被害者と遺族の悲しみは消えない。逆に、加害者は本人と家族の個人的な性格や環境により、一生苦しむケースと、そんなのカンケーねえ・・・と開き直るケースに分かれると思う。相手を自殺に追い込んでもなお、心を痛めないいじめる側の子供が実際に存在するのも事実である。
上司や会社への不満を新橋の立ち飲みで愚痴をこぼし合うサラリーマンと同じかも知れないが、人間は酒ではない。しかし、子供視線では、身近な弱者が大人の愚痴酒に映るのかも知れない。子供は見ている。自身の家庭内の姿や町中での振る舞いを律しなければいけない。古今東西、弱者が強者のストレスのはけ口になる事実は永遠に変わっていない。
いじめを経験したことのない人、された側もした側もない多くの人々にとって、どうしてなのか? という、そのメカニズムの構造は永遠の謎だと思う。
しかし、多くのケースは、まず家庭環境にあるそうだ。子供だってストレスがあるだろう。その発散はより弱い者に向けられる。
子供のいじめ問題について、そのメカニズムの明確な回答が、戸塚ヨットスクール校長の戸塚宏先生の著書「敵は脳幹にあり」の中に解り易く書かれています。ぜひ、みなさまにも読んでいただき、このような悲劇が地上からなくなるよう、いろいろと考えていただきたく思います。
- 作者:戸塚 宏
- メディア: 単行本
ーーーーーーネット記事転載ーーーーーーー
虫を食べさせるいじめ、調査で発覚 長崎の小6自殺
朝日新聞デジタル 1月17日(金)0時1分配信
長崎市立小学校6年生の女児(当時11)が昨年、自殺を図った問題で、遺族と学校が行ったアンケートに対し同校の児童が、女児が虫を食べさせられるなどのいじめを受けていた、と回答していたことがわかった。市教委は女児に対する2件のいじめがあったと発表しているが、それ以外にもあった疑いがある。遺族の代理人弁護士が16日、明らかにした。
女児は昨年7月に自宅で首をつり、その後、死亡した。市教委は児童約50人らから聞き取り調査をして、修学旅行の班決めで仲間外れにされそうになった、上履きを隠された、という2件のいじめがあったと9月に発表した。
遺族は納得せず、独自に女児へのいじめについて問うアンケートを作り、学校に実施を依頼。昨年10月下旬、4〜6年の約400人を対象に調査を実施した結果、女児が虫を食べさせられたことや、「何でも言うことを聞きます」との誓約書を書かされた、という回答が複数あったという。
遺族の代理人は16日、真相究明を求める約1万4500人分の署名を市教委に提出した。母親の手記も公表。「娘がなぜいじめを受けなければならなかったのか、なぜ自ら命を絶たなければいけなかったのか、それを解明してあげないと、命をもって抗議した意味がなくなる」とつづった。
この問題で市教委は昨年10月、調査結果を検証する外部の識者による調査委員会を設置した。アンケートの結果を受け、学校は再度、児童への聞き取り調査を検討している。(岡田将平)
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昨年7月に自殺を図り、その後死亡した長崎市の女児の母親が16日に公表した手記の要旨は次の通り。
娘は私たち家族にとって、かけがえのない宝でした。私たちはその娘を突然失った悲しみからはまだ立ち直っていません。生きる糧を失い、今後、どうやって生きていけばいいのかを毎日模索しながら、周りの方々に支えられて過ごしています。
私たちは娘が亡くなった後、学校と市教委に何度も足を運びました。娘が命を絶つ前に学校で何があったのかを詳しく知りたかったからです。
市教委の調査結果では、二つの出来事によって命を絶ったことになっています。しかし、私たちは二つのいじめだけで娘が自ら命を絶ったとは到底思えません。
娘がなぜいじめを受けなければならなかったのか、なぜ命を絶たなければいけなかったのか、それを解明してあげないと、娘が命をもっていじめに抗議した意味がなくなってしまいます。このままでは、この事件そのものがあっという間に風化してしまいます。
学校には、事件に真摯(しんし)に向き合って、私たち遺族にきちんと説明をして頂きたいし、そのために必要な調査をして頂きたいと思います。
今後、(市教委が設けた)第三者委員会には、真相を究明して頂きたいと強く願っています。
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朝日新聞社
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明日は我が身だと受け止めましょう