2654 幼い日に
7/28-16
数々の治療を試みましたが、ストレスと比例して、耳の中の蝉の数が増殖しています。
耳の病気はカラオケ家としての宿命、職業病かも知れません。
都会では天然の蝉が絶滅危機です。
世田谷公園の中の蝉の大合唱の中にいる時だけが、私の耳の中の蝉たちと同化して、耳鳴りから解放されるひとときの静粛と至福です。
気がつけばもう夏休みなんですね。
新高1の2号ちゃんが、この時間に家にいるわけです。
私の夏休みの恒例はひとり旅でした。親父の転勤先の愛知県から、故郷の東京へ帰省。
小3の夏休みから4年間連続で、ひとりで新幹線に乗って、東京ツアーです。
鉄ちゃんオタクの親父が新幹線の切符を買ってくれて、東京駅の何番ホームから緑色の汽車に乗って、どこどこの駅で乗り換えて・・・と、実に綿密な虎の巻を持たせてくれたので、一度も迷子になることなく、親戚のおじちゃん、おばちゃんの家にたどり着きました。
でかいコリーが5匹と、金魚を貪るピラニアがいる調布のおじちゃんの家。
調布駅前公園の特設リングで女子プロレスと小人プロレスを観ました。
千歳烏山のおじちゃんの都営団地では深夜3時に、逃げる泥棒を大人たちが追いかける姿を4階のベランダから観ました。
チャコちゃんケンちゃんに登場する子役俳優も見ました。
生まれて育った吉祥寺、井の頭公園、東伏見、柳沢団地のおばちゃんの家は今でも、ユーミンちゃんの唄のように「生まれた街の匂い〜やっと気づいた」(生まれた街で)と、独特な懐かしい空気を感じます。
きっとまた、魚のように、あそこの水と空気のある場所に戻るのだと直感しています。
青山、表参道、神宮球場は特に懐かしい。よく遊んだ、同潤会アパート。
同じ歳のミカちゃんも、おばさんも亡くなってしまった。
妹のサオリから、カラオケのリクエストが来ているので近じか原宿に行く予定。
母親からせしめた小遣いで買うお菓子の買い食いはたまらん。
各家庭からもらう小遣いで、小学生としては結構なシノギになった。
東京の方が断然面白い。帰りの新幹線は憂鬱だった。また、のんびりした生活に逆戻り。
「おでん」のことを「関東煮」と呼ぶ安城の土地柄に馴染めなかった。