6255 サンタバーバラの洋品店
6/18/21
fa30y(6/18/21) 5:44起床 7:55までベッド w不測定
体調良くないです。下半身の疲れ抜けず、本日もマシンでマッサージ1時間。あまり効果なし。駅(ジム)までのわずかな距離が辛い。右腰にも違和感、嫌な予感。第一食欲がないのがおかしい。ジムはなんとか2回に分けて50分。シャワを浴びず、帰宅。試しに吉牛の前を通ったけど、食欲反応せず。
というわけで、今日は先ほど、FBFの瀬戸口さんの投稿にコメントしたコピペを掲載します。スタルヒンの話はヘビーなのでもう少し調子の良い時に。
若かりし頃の貧乏旅行。
ロスからサンフランシスコへのバックパック。直行便がなくサンタバーバラという街でトランジット。夕方6時に着き、サンフランシスコ行きは午前0時。6時間の待ち時間。私は荷物を小さなバスターミナルのコインロッカーに預けて、食事と散策に出かけました。ところが思いのほか風が冷たく、私は小さな衣料品店に飛び込み、一番安い、スェーターを一枚所望しました。色はピンクです。値段は記憶しておりません。
ただ、店主の男性の身なりは三揃いのスーツにピカピカの靴。蝶ネクタイをして、このヨレヨレジーンズの旅人にも、とても親切に扱ってくれました。
おそらくほとんどの方にはわからないと思いますがGOROに連載されていた池上遼一先生の劇画「l 飢男」(アイウエオと読む)の主人公・ 暮見武夫がボロボロ状態でラスベガスの超一流の洋品店に訪れた時の、そんな感じです。
いぶかる店員に店主はこう言いました。
「ここ(ベガス)は乞食が一夜にして億万長者になれる街だ。俺はあの若者の瞳に賭けてみる」な〜んつってサ、風呂と自分の娘まで夜伽相手に与えてちゃってんの。まあ、漫画だけどねえ。
そして、スェーターを手に、午前0時少し前、バスターミナルに戻ると、ターミナルは施錠されていました。
「次のバスに乗る。荷物が中のロッカーにある。なんとか開けてもらえんか?」
「ノットマイビジネスだ、若いの。明日の朝8時を待て」
直訳するとこんな感じだった。
クソアメリカ人め、 バス運行してるのに駅を閉めるな!
泣きそうな気分で、自分が乗るはずだったシスコ行きのグレーハウンドの排気ガスを頭からかぶる。最悪な街だぜ、サンタバーバラよ。と、思った。
結局、野宿。暴漢や強盗、コヨーテらに襲われない軒下を選び、金品はパンツの中に仕舞い、リュックを枕にした。さっきのスェーターがさっそく役に立った。しかし、安物とはいえ、降ろしたての新品をいきなり地べたで布団代わりにするには抵抗があった。だけど、代償として明け方には美しい朝焼けを拝むことができた。
それでも、この街に二度とは来まい、と思い、翌朝8時に荷物を取り出し、9時のグレーハウンドに乗った。シスコまで6時間。当初の予定では、すでに到着して、今日一日はシスコを見物する予定だった。
このバスだと順調に行って午後3時〜4時。安宿を探すだけで終わりそうだ。
美しい朝焼けでもテンションは上がらなかった。
その後、数ヶ月して帰国すると、アメリカの切手で一枚の封書が届いていた。なんだろう、その差出人の名前に覚えがない。
住所は、サンタバーバラとなっていた。ますます不思議だった。
一枚のカードが入っていた。
「ミスターアンドウ、お元気ですか?
その節は、私の店に立ち寄っていただきありがとうございました。お求めになられたピンクのスェーターはお気に召されたでしょうか?気に入っていただけましたら、私もハッピーです。
もし、サンタバーバラへお寄りの際には、
また私の店に、気軽に遊びに来てください。
再びお会いできる機会がありましたら、光栄に思います。 店主 」
ものを買って、こんなに感激したことはない。
どこに仕舞ったか探すのは大変だけど、捨ててないから手紙もスェーターも家のどこかにある。このカードをサンクスカードというそうだ。
今から30年ほど前の話である。
その後、私は下北沢で小さなアンティークショップを開店した。一番最初にやったことは、オリジナルのサンクスカードを作成したことでした。
本日もついてる 感謝してます。
写真はここ3日でメルカリと古本屋で購入した5冊。早速、市橋達也の逃亡期から読んでます。2週間前、偶然にも「怒り」という映画を観ました。主演、妻夫木聡、渡辺謙、綾小路剛、宮崎あおい、広瀬すず。読み始めて、この映画の原案がこれだと確信しました。こういうシンクロは好きです。早めに寝ます。おやすみなさい。
少数派日記21