少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

498 終焉の中国2

ここに2つの数字的根拠がある。ひとつは国内総生産(GDP=gross domestic product=一年間で国内で新たに生産された財・サービスの価値の合計。国民総生産<GNP>から海外での純所得を差し引いたもの)が3000〜8000ドル(1ドル=84円換算で25万2000円〜67万2000円)に達すると、経済成長は頭打ちになる。するとどういう現象が起こるか?金持ちはより金持ちになり、貧乏人は多少の利益を得るが、その所得格差は歴然として拡大化し、中国共産社会主義が掲げる「平等」という国民的コンセンサス(consensus=合意)が根底から崩れる。つまり、共産党の独裁に対する社会不満が高まり、実力紛争へと発展し、社会不安が大陸規模で蔓延するという構図になる。中国は現在、GDPが3000ドルを突破し、この危険水域に突入したが、この数字は中国政府の発表なので信用はできず、実際には4000ドルを突破したのではないか、と見る専門家もいる。
2000年を境に米国資本が中国に集中し、法整備がやや整ったのを皮切りに世界の工場が中国に進出したのがバブル最大の要因だが、問題点は山積みだ。法整備と言っても独裁政府だから、すべて共産党の言いなりだ。彼らに都合の悪い法律は一晩で改正できる。
また、コピー(盗作)が国家事業として成立している。他国の国防、国益事業や技術まで国ぐるみでコピーする国なので、末端のヴィトンのコピー業者を取り締まろうなんていう気は微塵もない。研究費も人件費も設備費も歳月も血も汗も流さず、他人の利益をかすめ盗る。しかし、これが合法というのだから、内政干渉できない他国はイヤなら撤退するしかない、さりとてその度胸はない、例えば日本という国の代名詞の「トヨタ」のように・・・。
そしてもう一つの数字。中国の消費者物価指数(CPI=consumer price index=消費者が商品・サービスを購入する段階での物価の変動状態を示す物価指数)が5%を突破した。これはまだまだ圧倒的多数を占める貧困層にとっては死活問題である。中国政府は年間上昇率の抑制目標を、従来の3%から4%に引き上げ、抑制率を緩和したが、これには貧民層の不安と不満が募るばかりだ。いずれの数字も政府発表なので、実際にはそれに2〜3%は上積みして考えるのが妥当だろう。
加えて、大学卒業者の就職率が悲惨な日本をさらに下回る40%代。10人に6人のインテリが仕事にあぶれ、ホームレスとなり野垂れ死ぬ。最早、人民も黙っておれん・・・と拳を掲げるのだが・・・。(つづく)