少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

534 臓器移植考16

01/07日の「とくダネ」の移植詐欺事件での実名報道の再現です。
団体を詐欺容疑で告訴した男性患者さんは鈴木一郎さん、62歳。
「インターネットで支援団体を見つけたときは、これで助かる・・と、天の声を聴いた思いでした」と語り、団体に渡した金額は産経報道の1000万ではなく合計で1500万円だと・・・。
産経によれば鈴木氏が支払った金額は合計1000万円で、追加金の250万円を要求されたが断った、とあり、ここで500万円の開きがある。すでにおかしい。
「何度もキャンセルされ、ちゃんとやってくれてるのか」と鈴木さんが質問したところ「俺やっとるやないけ、お前のために」と元代表の杉本光司(67)氏に言われたという。この時点で両者は相当、険悪なムードで感情的になっていた様子がうかがえる。
一方で告訴された団体の元代表・杉本氏はインタビューにこう答えた。「(経費の)領収書も全部とってあるし、経費を差し引いた残金は返しますと言いましたが、受け取りません。これは斡旋でななく情報提供です」と。
さらに鈴木さんがこう言って、コーナーは終了した。
「まあ、こっちもな、お金は自由に使います。領収書は見せませんという(団体の言い分)に、ハンコ押したんやからな・・・」と半ばあきらめムード。
私自身はこの団体のことを知らないし、他の人たちのことに興味はないが、かつてこの団体のホームページを見たことがあり、憤りを感じたことがあった。それは、私が患者をお願いしていた病院の写真が彼らのホームページに掲載されていたからだ。
当時、中国の病院の担当医が「知らない日本人が移植の申し込みに来た」と私に教えてくれたが、今から思えば彼らのことだったのかも知れません。私がお願いした患者さんは、すべて日本もしくは他国の正規の医師からの紹介状と依頼状を携えており、しかるべき医療機関からの正式な依頼がなければ病院は受け入れない。当然、担当医は「そういう背景もない人たちだったので断りましたが」と私に伝えました。にもかかわらず、07年に中国が外国人への移植を禁止した以降も、その病院の写真をホームページに掲載していたので「怪しい」とは思っていたのです。まあ、ただ撲がどうこうするという問題ではないし、実際にその病院では、すでに移植は行われていないので放っておきました。
以前にもN氏という人物は「違法な臓器移植に関与した」として中国当局に約14カ月拘束されましたが、実際の罪名は確か「虚偽広告」だったと思います。帰国してからも告訴されず、何もおとがめがなかったと記憶しておりますが、違いましたでしょうか。
厚生労働省、もしくは臓器移植ネットワークがきちんとした渡航移植を含めた移植制度を確立し、移植希望患者の命掛けのニーズに応えてくれるなら、それがベストです。しかし、それが出来ないでいながら、患者の希望の光を闇雲に遮るというのはいかがなものか。そのような姿勢が是なのか非なのか、その答えは患者さん自身に聞けば、わかることでしょう。