589 再会上海2
CSとの再会は運命的でした。
昨年の4月12日、ニューヨークのJFK空港で偶然出会った中国人女子留学生のCSとの再会です。日記をめくってみると2010/4/14 「NO399 核安全保障サミット」に当時22歳の彼女のことが書いてありました。
偶然、同じデルタ航空機に乗り合わせた僕らは、空港に到着後、テロの厳重警戒で2時間も待たされるはめになりました。
その際、彼女は入国に必要な書類の書き込みに不備があり、書いている間にも、どんどんと別便が到着し、人の列が増え、入国審査窓口の列から遥か彼方になってしまいました。
彼女と一緒に来た、と思われる女子大生らしきグループは、彼女を置き去りにしたまま先に進んでいたので、遠くの方でひとりポツリと心細そうに並ぶ彼女を、僕は手招きして呼び、女子大生グループの中に再び入れてあげたのです。とても可愛い子だったのでつい・・・。
そんな彼女は留学生で英語の勉強に来たのだと・・・。聞けば共立女子大学。僕の父方のおばあちゃんの母校でもあり、少し話が弾みました。普通に日本語を話すので、彼女が中国人だと聞いた時には、さすがに驚きました。「もし、お腹が痛くなったら、ここへ行きなさい。きっと僕の友達が助けてくれるから」と親切スケベオヤジは「日本クリニック」の名刺を渡した。
だんだんと話がはずみ「もし、私が先に税関を出たら、外で待っていますから」と彼女はそう言い残して、彼女が先に税関を通過する後ろ姿を僕は後方から見ていた。旅の疲れが吹き飛ぶような気分だった。
が、んなわきゃないさ。少し探したけど、彼女の姿はどこにもない。まあ人生なんて大方こんなもんだろう。特にクサることもなくJFKからグランドセントラル駅行きのリムジンバスに乗り、エコノミークラスの疲れを爆睡で癒した。