957 広州医療事情3
いったい誰がこんなに喰うんだよ!
これが僕の病院食。もちろん一人前。
「食は広州にあり・・・」とはよく言った。
豊明市のF橋支店長とメールでやりとりしながら、およそ一時間がかりでアップした代物。上下逆転写真はお許しください。
さて、解説しますと左上が「卵豆腐(通称=日本豆腐)の衣揚げあんかけ風薄塩仕立て」。上中「ピラニア(みたいな魚)の生姜蒸し煮あずきかけ醤油仕立て」。右上「いんげんと人参、豚肉のニンニク炒め」。手前左が薬膳スープ。右がべちゃべちゃの玄米ご飯。そしてデザートにスターフルーツまるまる1個。
ちなみに朝は特大蒸しギョウザ5個と豆乳。夜は昼と同じ量の御膳が5時に来る。写真で大きさがわかるでしょうか、ちなみに右下の玄米が日本のどんぶりサイズです。
イメージとしては日本の中華で昼の定食。写真の3品のうちどれか一つがメインディッシュで、もう少し大きなお皿に盛りつけ、これにミニサラダとおしんこがついて750円、といった感じですかね。それが3品同時ですから、ちょっとヘビーめ。
移植患者さんはVIP待遇なので、これにさらに1〜2品が追加されます。
日本では腎臓病患者さんは地獄のような食事管理を要求されますが、漢方治療を取り入れたこの病院では「食べても良いものを好きなだけ」というコンセプトです。したがってすべてが薄味仕立てで、化学調味料の苦手な僕は、大好きなのですが、大食漢の僕でも持て余してしまうほどの量なのです。
患者さんは「本当に、こんなに食べてもいいんですか?」と全員が全員???です。家族同伴の方はこれに家族の人数分が加わるので、待機期間は毎日がちょっとしたホームパーティーです。病院が経営する大人気の薬膳レストランから直の料理ですので味は保障つきです。
患者さんはとてもひとりでは食べきれないので、「手伝ってよ」と僕もちょくちょく病室に呼ばれました。
本日は広州中心地から、骨董の買付け後、拾得さんが見舞いに来てくださるということで、夕食をキャンセルして外食。
「食は広州にあり・・・」
本当に広州には中国全土の、しかも現地人による限りなく現地に近い料理があるのです。あの娘と行く四川料理の店知ってますか?店内に入っただけで、僕なんか脳天から汗ですよ。「あなた、どしたの?大丈夫?」って「ああ、だ大丈夫だよ・・・」って、んなわきゃないだろ、まだ一口も食べちゃいないのにこの汗だぜ。でも、あの娘が、おいしそうに汗ひとつかかずに笑顔でほおばる赤いものに、僕は小さな幸せを感じたりするわけです。
A級グルメ人の拾得さんは、いつも食材を買い込み、割れ物のアテ(クッション)にして梱包するという匠の技を使います。
中国を経験した日本人から「中国で食べるものがない」とか「本場の中華はまずい」ということをたまに耳にしますが、それは残念、きっと口に合う店が見つからなかっただけですね。今回、上海から飲食視察に来たA店長、N料理長を、連れて行きたい店はいくつかあったのですが、天候不良と滞在期間が5日間と短かかったこと、加えて僕の足のアクシデントなどで、イメージの10分の1も伝えられなかったことが残念です。
四川の料理だって、ただ辛いだけではなく、食べれば本当に美味しいのです。ただ、その後に襲ってくるものが怖いので腰が引けるというだけの話なのです。それでも、「あの娘>恐怖」なのでどこでもついて行ってしまうのです(笑)。
1000カウントダウン、さああと「2」