少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

592 再会上海5

3日前の3月29日(火曜日)のこと。S店長がステージのある店で唄を唄いたいと言い出した。
僕のカラオケ好きは有名だが、僕に負けず劣らずS店長も唄う。僕の中でのカラオケ好きランキングの3本指に入れてあげたいと思う。(他の2人は僕と、雑誌・月間ゴルフ用品界のK社長だ)。
ランキング入りの条件はカラオケボックスでひとりでも最低6時間は普通に唄えること。レパートリーは1000曲以上(もちろん歌詞を見てもよい)。唄うために喉を保護し、風邪をひかない。常に好きな彼女がいる。と、まあこんなところかな。
それで、僕らは情報誌を見て、電話をかけまくった。条件は「酒はいらない。女もいらない。いいスピーカーとマイクとステージはありますか?」と電話をかけまくる。「あんたら、アフォですか?それともひやかしですか?おととい来い、コノヤロー」とは口に出さないまでも、そんな雰囲気の返答が、電話口から返ってくる。
今は夜の上海。最大規模のナイトクラブは500人超のチャイナホステスが性欲日本人を手ぐすねを引いて待ち構えている、その店の数およそ500軒超。一歩入店すれば、チャイナドレスの美女が並び、選りどりみどりは早い者勝ちだけど、銭次第。綺麗な女は高くつく。資本主義の原点ここにあり。座って飲んで、個室でカラオケ、指名した美女が隣で笑顔、それで時間無制限800元(1万円)は決して高くない。新宿のキャバクラなどバカバカしくて絶対行けない。
されど、これが超ヤバい。日カラ(日本式カラオケ)中毒となり、一度ハマると二度と抜けられぬ、無限地獄となる。純情ハ―トな日本人駐在は、日本ではもらった経験のない美女の笑顔とサービスと、彼女たちの故郷の気の毒な両親の身の上話を聞き涙。貧しい弟や妹の学費のために、「これよかったら使ってよ」と濡れ手にアワの駐在手当を惜しげもなく渡す」。しかし相手はプロ、先の先まで読んでいる。「よして、そんなことしないで、私、そんなつもりで言ったんじゃないんだから・・・」と涙目で下から男を見つめる。純情駐在は「ああ、なんていい娘なんだ。俺が何とかしてやらにゃあ」と日本男児の男気に生まれて初めて目覚める。もう駐在は仕事どころではない。彼女に高い日本料理を食わせ、同伴し、彼女の売上のために高額ボトルをせっせと入れる。これで残念なお父さんの一丁あがり。銭の切れ目が縁の切れ目、とは彼女たちのために生まれた諺なのだ。
そうなることは火を見るより明らか。だから僕もS店長もナイトクラブには絶対に近付かない(本当は行きたいのだが、資金的な問題で行けないという噂もある)。つまり「君子危うきに近付かず」とは僕らのためにつくられた諺なのである。
しかし、ついに僕らは見つけました。ステージ付き、飲み放題唄い放題おひとり様350元(約4000円)のスナック。そして僕らは唄いまくり、ひとりの女性に出逢った。
そろそろ出発の時刻。続きは広州で書きます。