368 ささいなショック
先に書いた吉永君のお母様のご葬儀に行く途中でのささいな出来事。
昨日、現金を使い果たした僕は、ご香典の現金を引き出そうと、松井会長と待ち合わせた都営新宿線「瑞江駅」の三菱銀行のキャッシュディスペンサーへ急いだ。松井会長に合わせ5000円を包もうと、とりあえず5000円の引き出しをしたところ1000円札が5枚出て来た。僕の描いたイメージと違う。で、次に10000万円を押したら1万円札が一枚出てきた。5000円札はどうやったら出てくるのだろう。
仕方ない、駅前なので、どこかの店で両替してもらおうと普通に考えた僕が甘ちゃんだったのか、世間が世知辛いのか、今やそれが世の中の常識なのか「ウチは両替しませんから。ここに書いてあるでしょ」とご丁寧に貼り紙に指までさされて、二軒続けて断られた。
「いや、両替と言っても、細かくするんじゃなくて、大きくしたいんですよ」と1000円札5枚を5000円札に替えて欲しいと説明し、ご香典なのでとの説明もしたが、マニュアル女店員は融通もガンと受けつけぬ気丈な態度で「申し訳ございませんが・・・」とケンもホロロだ。
普段の僕ならならここでキレる場面だが、友人の母の野辺の見送りの日にそうは行くまい。「そうですか、無念です」と言い残し立ち去った。
これが今の日本なんですか?
僕が少し遅刻した上に両替なんだかんだで、葬儀の時間が迫ってきた。その間に松井会長がどのバスに乗るべきか、いろいろ探してくれたけど
結局わからない。「んじゃタクシーで行きましょうか」と僕が誘うも、まずは運転手(おばちゃんドライバー)に尋ねた。
「あの〜1万円札で支払いますけど、おつりに5000円札はありますか?ちょっと香典に使うんで」「はい、大丈夫です、あります」
おばちゃんドライバーは確かにそう答えた。
会場に着き、料金の1000幾らを僕が1万円札で支払うと、おばちゃんがくれたのは全部1000円札のおつり。「あれ、5000円札は?」「へっ」
「いやへっじゃなくて、乗る前に聞いたでしょ、5000円札ありますか?
って・・・」
「いや、1万円でお釣りありますか?って言われたので・・・」
普段の僕ならここでキレる場面だが、友人のお母さんの旅立ちの日にそうは行くまい。「そうですか。遺憾です」と言ってタクシーを降りた。
これが今の日本ですか?
前日にきちんと用意していなかった自分が一番悪い。これは納得です。
しかし、なあ・・・。こんなもんなのかな・・・。俺だったら、例え道ですれ違った人でも持っていれば両替くらいするし、逆に、断った2軒の店でなんかで絶対に買い物なんかしたくないと思うけど、みなさんはどうでしょうか?
人には情というものがあり、袖をすり合って生きているはず。マニュアル・・・って何なんだ。1000円札5枚を5000円札に替えてくれない意味がわからん。誰かが損をするのだろうか?
こんなささいなことを、深夜まで引きずる俺にも問題あるのかな。